スタイリッシュなマンションの外観や、共用部分にオブジェや絵画、展示品を設置したりなど不動産事業はアートを取り入れて進化してきています。
室内においてもシンプルな空間に、絵画や彫刻を設置して彩を添えることは、とても魅力的なことで、ここに税務や収益のメリットも伴うとなるとまたそれはオツなものです。
弊社でもこれまでに、東京都大崎や品川や池袋に立つファミリータイプのタワーマンションや東京都中野区に立つ賃貸併用住宅をアート付きで販売したことがあります。
不動産にアート込みで購入するポイントは以下の4つ。
① 不動産につけて購入・売却ができる
② 減価償却がとれる。(経費として計上できる)
③ 入居者獲得や物件売却の際に、より高い金額より早い成約の効果が見込める
④ 美術品なので価値が上昇する可能性があり投資対象になる
ただし、アート購入の際には、下記のことに注意が必要です。
(1)購入したいアートは100万円未満、なるべく30万円以内のものを選ぶ
(2)リアルな現場のみの印象ではなく、「写真・動画映え」を意識したアートを選ぶ
次に詳しく解説していきます。
賃貸経営に利用するためのアートは、100万円未満のものを選び、なるべく30万円以内にした方がいいというのは、税務上のルールがあるためです。
青色申告者や中小企業であれば、総額300万円/年間までであれば、事業用として購入した30万円未満の固定資産は一期償却(=1年で全額経費)として計上することができる「少額減価償却資産の特例」が存在します。
30万円を超えるアートは法定耐用年数が8年。100万円を超えた場合は減価償却ができなくなる可能性があるといったデメリットがあります。つまり、例えば100万円を超えないように購入したアートが80万円だった場合、経理処理として経費計上するなら10万円を8年かけて償却するということになります。
税務観点から、どの金額レンジのアートが最も効果的かを考えて選択するのも一考です。
アートが不動産事業にどう役立つのか?
それは、入居者獲得やより高く売却する際に役立つという点です。
「弊社では若手作家が作成した10万円〜30万円のカラフルなアートを使用したことで不動産をより高く売却することに成功しました」(谷口社長)
例えば、冒頭で触れた大崎のタワーマンションの3LDKを売却した際。同じマンション内に同じフロア同じ間取りで売りに出されている物件がありました。一方は入居中で1億3000万円程度。同社はアートをワンポイントにしたホームステージングを施して写真撮影し、物件募集の広告に使用。1億3500万円で販売したところ、割高で販売している同社の物件が先に高く売れた実績があります。
このケースでは、一方は入居中だったため室内写真掲載が広告媒体上になかったのですが、同社の物件はホームステージングがされた状態で写真撮影をしたものを公開することができ、ビジュアルとしてもとてもきれいな写真からの反響獲得→内覧もすることができた点が大きいと分析しています。
実際現地に訪れた時にも、華やかな気持ちで内覧を頂くこともでき、また中古物件ではどうしても生じている細かい傷などが目につきやすくなります。ですが、家具やアートを置いてお部屋を『お化粧』することで、そうした欠点に目が行きにくくなります。
どんな飾り方をすれば素敵な部屋になるのかヒントを提示することにもつながり、買いたい気持ちが高まるのだと感じています。
物件によっては、家具などを置くステイジングではなく、アート付きでの物件の販売をしています。そうすることで先にお話しした税務メリットを目的に考えて頂く買主様には数字的な魅力も増すことになります。
このように、アートは不動産事業に非常に役立つアイテムだと言えます。
また、物件売却などで、利益が出た際にも、少額減価償却資産の特例でアートを購入し、課税所得を減らす税金対策をしながら、美術品として価値が上昇する可能性や美術品そのものの将来の資産価値を楽しむこともできます。
他の物件に飾ってその物件価値を上げることもできるので、一石二鳥、三鳥の効果をもたらします。
少しアート業界を勉強し詳しくなったりすると、より将来性のあるものなども考慮してセレクトすることもできるようになります。自分で選ぶことに自信のない方は、アートディレクターに依頼するのもよし、勿論弊社にきいてみてもらえるのも良しです。
◎池袋
◎品川