家賃を周辺相場より高く賃貸して頂くテクニックの一つとしてペット飼育を可能とする事は有効な施策です。
最近では、分譲マンションの管理規約に準じて、小型犬、猫1匹迄飼育可、10kgまで、体高40cmまでという賃貸での募集条件が多くなっています。
◆メリット
賃貸物件において東京23区内では、全物件の12%程度と言われるほどペット飼育可の物件は非常に少なく希少性を発揮します。
そのためペット可にすることでオーナー様には下記のようなメリットが期待できます。
・ 周辺相場に比べて賃料を高くできる
・ 長期入居に繋げることができる
結果、物件の価値を高めることに大きく寄与します。
◆デメリット
一方、臭いや鳴き声により、近隣やペット飼育をしていない入居者からのクレームが発生する可能性があり、躊躇されるケースもございます。
・ 部屋の原状回復費用が高額になる
・ 近隣、入居者間のクレームが発生する可能性がある
デメリットさえ解消できれば、ペット飼育可能という物件は希少価値が高く、市場での数は少ない事で、他物件で借りる事が出来ない為、家賃が高めの設定でも借りたいという人から入居が決まりやすくなります。
長期空室でお困りの戸建て、管理規約のないマンション、アパートは募集条件の見直しも良いのではないでしょうか。
次からは具体的に、賃貸物件をペット飼育可能にするときの注意点をご説明させていただきます。
ペット飼育の許可をして管理会社へ丸投げしているオーナーさんも多いのでないでしょうか。
実はズサンな管理会社では申込時にペットの審査を行っていないことがあります。
※リオトラストはしっかり審査していますのでご安心ください。
ペットの審査は借主の審査と同様に確認をしなければ入居後トラブルとなるケースがあります。
◆トラブル例
・ 近隣より、狂犬病が怖いから飼育して欲しくないと言われたが、「ワクチン接種有無」が不明で返答に時間を要して不信感につながった。
・ 発情期のメス独特の鳴き声でトラブルになっていたが、事前に確認などしておらず入居者からも拒否されてしまった。
・ ペット1匹で入居したはずが、いつの間にか2匹に増えていた。
このようなトラブルを未然に防ぐために審査をしっかり行うようにしましょう。
ペットの審査基準としては下記のような事が一般的です。
小型犬の場合は狂犬病ワクチンの接種有無、去勢手術の有無
猫の場合は去勢手術の有無は重要な審査項目です。
多数繁殖して適正飼養が困難になる恐れがある場合には、
繁殖防止のために避妊去勢手術などの措置を行うことが義務化されております。
適正飼養が困難になる恐れがある場合にはという注釈はつきますがこちらを行っていない借主は要注意となります。
弊社ではこの他にも、室内での飼育方法、ペットの性格、トイレのしつけ、現在の健康状態など確認を行っております。
入居時やペットを飼う事が決まった場合には、下記のような【ペット飼育申請書】の提出をお願いしています。
・ペット名
・種類 (犬・猫)
・生年月日
・体長・体重
・特徴
・去勢手術
・写真
また、飼育状況についても詳しくご記入いただいています。
1. ペットの性格は?
2. 去勢避妊の処置はしていますか?
3. 室内の飼育方法は?
4. トイレはどうしていますか?
5. シャンプーなどの手入れはどうしていますか?
6. 予防接種・健康診断はしていますか?
7. ペットの種類・性別・数は?
8. ペットの入手経路は?
9. 主なフードは何ですか?
10. 健康管理はどのようにしていますか?
(ペット飼育のご提案)
新築時に、当社よりオーナー様に「ペット飼育」について、確認をさせて頂く際は以下のような条件でのご提案をさせて頂いております。
ペット飼育の規約で項目を細かく分け、トラブルにならないようにしています。
・猫:1匹迄
・不妊・去勢手術済、または実施の確約
・敷金(償却)+1ヶ月
・退去時に、ペット特有の原状回復費用発生の承諾等
隣の方とのトラブルでは、圧倒的に遠吠え等の「鳴き声」に関するクレーム懸念があります。
声量も猫より犬が大きい為、猫をおススメしております。
また発情期のトラブル(メス独特の鳴き声やオスのマーキング)を防止する為、不妊・去勢の確認を推奨しております。
退去時の修繕費用については、家賃保証会社の保証範囲で退去時の原状回復費用は短期解約違約金を含む、2~3ヶ月を上限という会社が多く、しつけが出来ていない飼い主の場合は、退去時に原状回復費用が払えず保証会社を利用する事になるケースが多くなりますが、保証範囲を超えてしまう事があります。
ペット飼育の際には、敷金(償却金)を積み増しするという条件も重要になってきます。
新たに、オーナーチェンジで物件を取得した際にも、既存の入居者にアンケートおよび飼育を認めることで、物件の価値向上が図ることができます。
建物の仕様(ネット工事や宅配ボックスの追加等)変更のように、資金投下が不要な物件価値向上せ施策として、是非ご検討ください。