あけましておめでとうございます。
旧年は多くのお客様にリオ・トラストのサービスをご利用いただき、誠にありがとうございました。
2024年もみなさまに安心してお取引いただけるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年最初にご紹介させていただくのは、サブリース付きの物件を購入し、高く売却した当社の事例です。
「サブリース付き」というのは、貸主と入居者が直接契約しているのではなく、貸主がサブリース会社に部屋を貸し、サブリース会社が一般の顧客に転貸するという契約形態の物件のことです。
一見すると「借りてくれているのなら問題ないのでは?」と思われるかもしれません。しかしサブリース契約を締結している物件は、運営方法や入居者の選定などの決定権が、貸主ではなくサブリース会社にあります。また、サブリース会社は借地借家法が適用される「賃借人」として扱われるため、正当な理由がない限り貸主からの解約は認められないというデメリットがあります。
つまりサブリース付きの物件は、購入後の活用方法に大きな制限が加わることから、なかなか売却しづらい・売却できても高値になりにくいという側面があるのです。
サブリース付き物件の取り扱いの難しさが分かったところで、早速当社が購入し、高値での売却に成功した物件を見てみましょう。
まずは当社が目を付けた物件の概要をご紹介します。
北千住のファミリー物件
延べ床面積 56㎡
竣工 2011年8月(築13年)
賃料 14.4万円(サブリース付き)
アクセス 北千住駅徒歩10分
購入価格 4,200万円
最初に着目したのは賃料の安さです。北千住駅で50㎡以上となると、家賃20万円前後が相場なのですが、なんとこの物件は14.4万円。明らかに相場よりも低いことに疑問を抱き、資料を取り寄せてみたところ、サブリース付きということが判明しました。
上記でお伝えしたとおり、サブリース付きの物件は購入しても活用の自由度が低いという欠点があります。購入したところで高く売れませんし、そもそも売却先を探すことも難しいため、通常であれば購入物件の候補にはなりません。
ですが、もし【サブリースを外せる可能性】があるとしたらどうでしょうか?
仮にこの物件についているサブリースを解約できたとして、賃料20万円で貸し出すことができたら、売却価格は1,000万円アップの5,200万円になる計算です。
サブリースを解約するには交渉が必要で、違約金などの費用がかかることは想定していました。ですがそうした費用や手間を考慮しても、総合的に得られる利益は大きいと判断し、購入に踏み切ることにしました。
物件購入後しばらくして、サブリース会社にサブリース契約の解約を持ちかけました。
交渉の結果得られた回答は、「解約違約金を6カ月支払ってもらえるなら、3カ月後に解約可能」というもの。しかも購入時に入居していた借主が、近々退去するというタイミングだったようです。
当初弊社が想定していたスケジュールは、まず半年から1年かけて交渉を行い、賃料の6カ月~12カ月分の違約金を支払って、サブリース契約を解約するという流れです。そこから入居者の契約更新のタイミングで家賃値上げの交渉を行い、値上げに成功すればオーナーチェンジで売却、退去となれば居住用物件として売却することを検討していました。
ですが、思いのほか解約交渉がとんとん拍子に進み、物件の購入後わずか半年で「サブリースの解約と入居者の退去」という、弊社としては最高の結果になりました。解約違約金も、想定していた下限の6カ月分(86万4千円)に収まりました。
入居者の退去後にルームクリーニングを行い、居住用物件として売却活動をスタート。当初4,200万円で購入した物件を、1年経たずして5,080万円で売却することに成功しました。
今回の当社の事例では、物件の購入からサブリース解約、売却に至るまで非常にスムーズに進みましたが、ここまでとんとん拍子に進むことは稀です。
実際は解約違約金がさらに高額になったり、サブリース解約の交渉に期間を要したり、さらにサブリースが外れなかったりといったリスクも想定されます。
しかし、サブリース付きの物件だからといって、最初から検討外にしてしまうのももったいない気がしています。
サブリース付きの物件だからこそ安く購入できるということであれば、購入後の運用や出口戦略も含めて、検討する価値はあるのではないでしょうか。
当社ではサブリース付き物件に関するお問い合わせも受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。