高齢者への賃貸物件貸出について(見守りサービスの活用)

近年、65歳以上の単身高齢者が急増しており、当社管理物件においても「高齢者の入居可否」に関するご相談が増加しております。
以前「リオ通信」にて「高齢者見守りサービス」をご紹介し、その中でIoTを活用したサービスについても触れました。

高齢者見守りサービス

今回は、こうした背景を踏まえ、「見守りサービス」に焦点を当て、代表的なサービスの種類と、当社での具体的な取り組みについてご紹介いたします。

■ 見守りサービスの主なタイプ

「見守りサービス」と一口に言っても、提供形態は多岐にわたり、主なタイプは次の5つになります。

  1. 駆け付け型
    警備会社が提供する緊急駆け付け型サービス。信頼性は高いものの、初期費用・月額費用ともに高額で、一般賃貸物件への導入はややハードルが高い傾向です。
  2. カメラ型
    メーカーが提供するカメラモニタリング型。リアルタイム確認が可能ですが、プライバシー面や高齢者が使いこなせるかといった課題があります。
  3. センサー型
    ドア開閉や人感センサーで異常を検知するタイプ。設置工事が必要なため、賃貸住宅では導入・撤去の手間が課題でした。
    ※当社が以前導入していたサービスもこのタイプです。
  4. 訪問型
    「ワタミの宅食」「ヤクルト」「郵便局」など、日常的に訪問対応を行う業者が提供するタイプ。高齢者との親和性が高く、安心感が得やすいのが特長です。
    当社では「クロネコ見守りサービス(ヤマト運輸)」を導入しています。
  5. コミュニケーション型
    ロボットやスマートスピーカーなどによる会話・通知機能を備えたタイプ。②同様に、ご高齢の方が使いこなせるかが課題に感じます。

■ 見守りサービスの動向と淘汰

当社でもかつて、センサー型の見守りサービスを導入していました。
ドアの開閉を一定期間検知しない場合に本人へ連絡、応答がなければ緊急連絡先へ通知する仕組みです。
しかし、導入から数年後、サービス提供会社より「事業終了」の連絡があり、後継事業者への引継ぎもなく、完全撤退でした。

要因としては、設置・撤去時の工事手配やネジ穴への懸念など、賃貸物件特有の制約による拡大難が考えられます
現在当社では、「工事不要」「訪問不要」で導入できる「クロネコ見守りサービス」へサービスの移行をしました。

■ 当社の取り組み方針

現在、当社では入居中物件と新規募集物件で、見守りサービスの取扱いを次のように区分しています。

1.入居中物件(保証会社加入済)

更新時に入居者の年齢や緊急連絡先の状況を確認し、「クロネコ見守りサービス」への加入を推奨しています。
本サービスは、LED電球にSIMを内蔵し、点灯・消灯の動きを24時間モニタリング。異常が検知された場合は、ヤマト運輸の配達員が直接訪問・声がけを行う仕組みです。
月額費用は入居者負担となるため、オーナー様に追加コストは発生しません。

2.新規募集物件(保証会社未加入)

新規募集時には、「ダイレクトワイド見守りプラン」への加入を条件として審査を実施しています。
また、更新時には連帯保証人の年齢や属性を考慮し、保証会社および見守りサービスの併用を推奨しています。
(高齢入居者の場合、保証人も高齢であるケースが多いためです。)

■ 「ダイレクトワイド見守りプラン」の概要

本プランは、保証会社「株式会社Casa」と電力会社「中部電力ミライズコネクト株式会社」が提携し、家賃保証と見守り機能を一体化した新しいサービスです。

特長:

  • 機器設置不要・完全非接触型
    賃貸物件のスマートメーターから取得した電力消費データを分析し、異常な変化を検知。
    導入・撤去時の工事や訪問が不要で、管理の手間を大幅に削減します。
  • 孤独死保険の自動付帯
    万一の孤独死発生時には、家賃損失・原状回復費用などを最大500万円まで補償。
    オーナー様のリスク軽減に大きく寄与します。

■ まとめ

高齢者入居における最大のメリットは、長期入居による安定的な賃料収入です。
一方で、健康リスクや連絡不通といった懸念も伴うため、見守りサービスと保証会社制度の併用が極めて有効です。

特に、前期高齢者(65~74歳)の方には、見守りサービスを積極的に導入することで、オーナー様・入居者双方にとって安心・安全な賃貸運営が実現します。

ぜひ今後の運営方針の一助としてご検討ください。